【実例】不動産のプロが語る、親御様が所有する不動産の売却を成功させるコツ |秋田での不動産売却なら合同会社サニープレイスカンパニー
〜親が元気なうちに不動産を売却したお客様事例〜
みなさま、こんにちは。秋田市で不動産売却を手掛けております、合同会社サニープレイスカンパニーの京極です。今日は、親御様が所有する不動産の売却を成功させるコツをテーマにして記事を書きました。
ー親が元気なうちに、売却の方針を話し合う
依頼者のAさんは秋田市内にお住いの60歳代後半の女性。お父様がご高齢となり、施設に入居することになりました。ご実家についてAさんとお父様が話し合い、一旦そのままの状態にしておくことになりました。
お父様が施設に入居して数年後、Aさんはお父様とお話をしていてふと気付きました。「もしかして、父は認知症になっているのでは?」施設の担当とも相談し詳しく調べてもらうと、初期段階の認知症の疑いがあると言われました。
Aさんは、知り合いから弊社を紹介されご相談に来られました。事務所で一通りお話を伺った私は「お父様はご実家の処分について何かお話をされていましたか?」と尋ねました。Aさんは、父からは実家については一旦そのままにしてほしいと言われていることをお話されました。
私は「すぐに司法書士を呼びますから、一緒にお父さんのところへ行ってご実家の売却を提案させてください」とお伝えしました。Aさんははじめ戸惑っていましたが、私の次の言葉で売却を急ごうと決心されたそうです。それは、「認知症が進むと実家の売却が難しくなることもありますよ」です。
―認知症が進むと実家の売却が難しくなることも
Aさんのお父様は、幸いなことにご自身のお考えをお話しできる状態でしたので、司法書士が「ご実家を売却することでいいですか?」という問いかけに「わかりました。宜しくお願いします」とお返事されました。
数日後お父様との媒介契約を済ませ売却活動をスタート。ご実家のある場所は、保育所や小学校に近く、大変静かな環境で、売却開始後間もなく買い手が見つかりました。
売買契約、引渡しの前に司法書士があらためて売却の意思を確認し、無事売却を終えることができました。最初のご相談から約4か月での売却成功です。
―親の認知症に気付いたら考えておきたい不動産売却
親御様に認知症の症状が現れると、ご家族も相当なショックを受けられることと思います。日々の生活をどうするか、サポートしてくれる方の手配、施設への入居の検討など、考えなければならないことが満載で、ご実家のことまで考える余裕などなかなかありません。しかし、ご実家の処分のことを後回しにしてしまうと、認知症が進んだ場合、話し合いすら難しくなり、売却は一層厳しくなります。だからこそ、親御様の認知症に気付かれたら、まずはご実家の処分のことを話し合っておきましょう。
そこで、認知症の初期段階で考えられるご実家の処分の方法をお伝えします。
1 速やかに売却
今回のAさんの例がこれに該当しますが、買い手がすぐに決まる確証はないため、不動産会社と物件の価値や価格、買い手が見つかる可能性を話し合っておくといいです。
2 ご実家の名義人を、配偶者か子供に変更する
配偶者への変更であれば、贈与性の配偶者控除(最高2,110万円)が受けられる可能性があります。子供への変更なら、相続時精算課税制度の利用も検討してみましょう。詳しくは弊社または税理士までお気軽にお尋ねください。
3 成年後見制度を利用する
いろいろ考えてはみたものの、どれも条件に合わない時、最後の手段として考えられるのが「成年後見制度」です。これは所有者ご本人が認知症などの症状となり、ご自身で判断ができなくなってしまったときに利用するものです。しかし、この制度を利用するには費用(20~100万円程度)がかかります。不動産の売却手続きにも時間(半年~1年以上になることも)がかかります。
このようなことから、私は成年後見制度をお勧めしておりません。
今回、ご紹介させていただいたケースは、無事にご実家の売却を終えて一安心された1か月後、お父様は親族に見守られ、穏やかに旅立たれました。
―まとめ
いかがでしょうか?今回は認知症の疑いがある親御様が所有する不動産の売却を成功させるコツをテーマにお話しさせていただきました。
親の認知症が疑われたら、
・介護や施設の相談と同時に実家の処分の話し合いを始める
・実家を処分する意思を司法書士に伝えておく
以上2つのことを意識して実家または不動産の売却を進めていくことがポイントです。
この記事が少しでもお役に立つと嬉しいです。合同会社サニープレイスカンパニーでは秋田県を中心に不動産相続に関するお悩みを1つでも多く解決することを使命に考えています。お読みいただきありがとうございました。